ほんとです。大斎(おおものいみ)といいます。英語ではGreat Lent。
近世まで教会は東西教会いずれもきちんとこれを守っていました。現在、守れるか守れないかは別のことにして、教会が信徒に呼びかけ、信徒自身も守るべきものととらえて、大まじめで取り組んでいるのは正教会だけのようです。
この期間は復活祭の七週間前からはじまります。信徒は特定の食べ物を避け、娯楽や、旅行、宴会が伴うような行事には参加しないように勧められ、逆に平日に行われる「大斎」祈祷に積極的に参加することが呼びかけられます。避けるべき食べ物としては、肉・魚肉・乳製品・たまご製品・酒類(教会の祈りのなかで「ご聖体・血」として分かちあう少量の酒はもちろんOK)です。
いよいよ復活祭となって斎はとかれます。ごちそうをいただき、改めて神さまの恵みに感謝します。
復活祭後の一週間は光明週間とよばれ、逆にふだん規定となっている水曜と金曜の斎もしてはならないとされます。教会は聖神降臨祭までの五十日の復活祭期に入ります。聖堂は純白に飾られ、復活の賛歌が仮に埋葬式であっても高らかに歌われます。
このような斎と祭のメリハリによって信徒は福音をまさにからだで体験するのです
この大斎の精神性については、「大斎の精神性」(「キリスト教をとらえ直してみたい方へ」ページ)を参照下さい