名古屋正教会

Nagoya Orthodox Church

日本正教会で使っている聖書

教会ではどんな聖書を用いていますか?

 正教会は「旧教」だから旧約聖書だけですか?また、別の聖典をお持ちなんですか?なんて質問をよく受け、どっと疲れてしまうことがありますが、正教会は「キリスト教中のキリスト教」です、新約・旧約とも、もちろん用います。ただ旧約については、紀元前3世紀アレキサンドリヤでヘブライ語原典から72人の学者によって翻訳された「70人訳ギリシャ語聖書(Septuagint)」を用いるのが基本で、他教派と異なります。使徒たちや聖師父たちが親しんだもので、新約聖書の中の旧約聖句の引用はたいていこの聖書からです。使徒たちからの伝統を守るため、正教会は今日に至るまで少なくとも奉神礼(礼拝)においては、70人訳を用い続けています。いわゆる外典については、正典に準じるものとして敬意を払われ、奉神礼でも読まれてきました。ただ、カトリック教会のように「第二正典」という「正典」扱いはしません。

 日本正教会では明治時代に語学に大変な才能のあった亜使徒聖ニコライ自らを中心に聖書・祈祷書が翻訳されました。新約についてはその当時の漢文脈の文語体で翻訳された「新約」が出版され、今日でも奉神礼で用いられるばかりではなく、信徒の日々の聖書としても親しまれています。奉神礼で読み上げられ、耳で聞かれることを前提とした、格調高くリズミカルな文体です。旧約は、残念ながら、ひとまとめになったものは、詩編を独立した巻としてまとめた「聖詠経」以外は、出版されていません。ただ、古代から伝えられ今日も生きた伝統として用いられている膨大な祈祷書群の随所に、主要な箇所は翻訳されており、聖歌として歌われたり、誦読されたりしています。

 奉神礼以外の、学びの会や日常の読みについては、最近は、文語体には抵抗のある若い人たちを配慮して、聖書協会訳を中心に現代の口語諸訳が用いられることが多くなっています。

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