名古屋正教会

Nagoya Orthodox Church

10、ハリストスの行進 ――小聖入


 イイスス・ハリストスの地上での生活について私達の知る全てのことは、彼の4人のお弟子によって記された福音書と呼ばれる書物の中に書かれています。この書物は、常に至聖所の宝座の上に置かれています。私達の天国の旅行にとってこの書物は大変大切なものです。

 この書物には、私達が神に近づくために知らなければならない多くのことが書かれてあります。すでに学んだ真福九端もこの書物の中に書かれています。

 聖体礼儀の最中、福音書は行列の中の司祭(或は輔祭)によって至聖所の外へ運び出されます。これは小聖入と呼ばれています。後で私達は大聖入についても学びます。

 司祭が福音書をもって行進するとき、聖歌隊は次のように歌います。

「来たれハリストスの前に伏し拝まん、神の子、死より復活せし主や、汝にアリルイアを奉る我等を救い給え」

 司祭が行進するとき、堂役者(一般信徒が務める礼拝奉仕者)は彼の前を火を灯したローソクをかかげて進みます。司祭は聖入の時、立ち止まり、福音書を人々が見ることが出来るように高く掲げます。そして彼は王門を通って至聖所に入り、福音書を宝座の上に載せます。これで司祭の行進は終わりました。行進は教会のパレードのようなものです。司祭は私達のためにパレードを行い、私達は目と心で彼に従って行きます。

 正教会の奉事には沢山の行事があります。その中で最大のものは復活祭の時の十字行です。私達は聖堂を離れて表に出て、もう一度聖堂に入ります。
 シリアの教会の聖堂では聖枝祭のときにすばらしい行進が行われます。そのとき子供達は全て司祭に従って行進し、ハリストスがイエルサリムに入ったとき、ユダヤ人達が出迎えた日を祭ります。

「聖枝祭」

聖書の中には行進やパレードの物語が沢山あります。その中の一つは、イイススがイエルサリムの街にロバに乗って入った特別な日に起こりました。イイススが街に近づいたとき、彼をみたユダヤ人達は皆非常に興奮しました。彼等はイイススが神であることを知っていたのです。
 イイススが街に入られたとき、人々は自分たちがどんなに幸福であるか、どんなにイイススを愛しているかを示したいと思いました。彼等は道の傍のシュロの枝を折り道に敷いてイイススのロバにその上を通らせました。他の人々は自分たちの着ていたシャツやコートまでぬいで道に拡げました。彼等はイイススと共に歩きながら、神が彼等と共に生きるために来られたことを賛える非常に幸福な歌をうたいました。私達はこの素晴らしい行進のことを福音書の中に読むことが出来ます。(マトフェイ伝二十一章)